レバノン情勢
レバノン情勢
中東情勢が不安定だ。日本ではいまいち実感がわかずやや楽観的なとらえ方をする人が多いようだが、自体は結構深刻だ。具体的にはイスラエルがレバノンに侵攻する可能性がある。と考えるのは以下のような動きがあるからだ。
- イスラエルが予備兵を招集している。
- 米英海軍が軍艦を派遣した。
- 米国民の国外退去の動きが加速している。
現地の米国人の情報によると、当初は米大使館の動きは鈍かったものの、ここにきて自国民の国外退去にかなり力を入れているようだ。
政治的にも、イスラエル、レバノンともに譲歩できない状況になっている。「ヒズボラ全壊」が最低条件と宣言しているイスラエル政府に対して、それを受け入れると国内的に求心力を失うヒズボラ首脳、ともに自らの進退がかかっており、残念ながら簡単には解決しそうにない。
今のところ、「有事のドル買い」のような動きをしているが、国際的にさまざまな決済通貨があるなかで、今のご時世「有事のドル買い」など実際にはありえない。レバノン情勢を理由にしたドル高(対ユーロなどで)など長くは続かないだろう。