粘り強い米国経済

粘り強い米国経済

6月の米ミシガン大消費者信頼感が82.4と前月から上昇した。つい先週までは、新規失業者申請件数の増加傾向やISM指数の低下傾向などから、米経済の先行きは悲観一色であったが、ここにきてNY連銀指数、フィラデルフィア連銀サーベイなどの指標により楽観論が優勢となっている。特に製造業の先行きを占う新規受注が上昇していることが景気減速懸念を払拭した。

しかし、よくもまあ最近はこれだけマインドがころころと変わるものだ。実体経済が急激に変化していないにもかかわらず、普段はそれほど注目されない指標までもが過大評価されている。

実体経済のトレンド変化の見極めにはまだもう少し時間が必要であろう。少なくとも、来月初めのISMと雇用統計を見るまでは、新たな投資行動は慎むべきであろう。